【マレーシアのモスク巡り:01】連邦直轄領モスク(クアラルンプール)
目次
イスラム教を国教とするマレーシアには、国内の至るところに礼拝所モスクがあります。英語でモスク(Mosque)、アラビア語ではマスジド(Msjid)と表記します。
宗教施設ですが、異国情緒たっぷりの美しさとその壮大さから、観光スポットとしても人気となっています。
マレーシアのモスクといえばクアラルンプール郊外のシャー・アラム(Shah Alam)のブルーモスク(Masjid Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah)、プトラジャ(Putrajaya)のピンクモスク(Masjid Putra /Putra Mosque)が知られています。
そして国内には多くの素晴らしきモスクがあります。不定期ではありますが、私が訪れたマレーシアのモスクをご紹介していきたいと思います。
連邦直轄領モスク(クアラルンプール)
日本人や外国人が多く住むモント・キアラ(Mont Kiara)というエリアの近くに位置する「連邦直轄領モスク(Federal Territory Mosque/Masjid Wilayah/Federal Territory Mosque)」
連邦直轄領とは、マレーシア連邦政府が統治している都市で首都クアラルンプール、行政新首都のプトラジャヤ、ラブアン島の3つです。
クアラルンプール市内にあるため連邦直轄領モスクと呼ばれていますが、モスクの周りが木々と水をたたえた池に囲まれていることから別名「緑の庭のモスク」と称されることもあるそう。
今のところツアークアラルンプールからは車で15分。アクセスはGrabかタクシーの利用がおすすめです。
連邦直轄領モスクの特徴
連邦直轄領モスクの特徴はドーム。実はその建築には他のイスラム教の国々の様式が取り入れられています。
特徴的なモスクのドームは幾重にも重なった形をしています。これはブルーモスクとして知られるトルコのスルタンアフメト・モスク(Sultan Ahmet Mosque)の様式に倣っているそうです。
ドームの屋根を修飾する花と葉の模様はイランのイスファファンのイマン・モスク(Iman Mosque)をモチーフに典型的なアラビック文様に。
アザーン(お祈りを時間を伝える呼びかけ)を流すためのミナレット(Minaret)は、エジプトのモスクの様式となっています。
またモスク内のアーチはモロッコ風に。
冒頭でもお伝えしたように、各国のイスラム建築が随所に散りばめられているのが特徴です。
見学について
礼拝の時間以外は見学可能となっています。まずはローブカウンターと呼ばれる場所へ。ローブカウンターがあるのは柱にBと買いてある入り口です。
チャドル(全身を覆うドレス)とヒジャブ(顔だけ出すスカーフ)をレンタル。無料です。
身支度を整えたら、モスクツアー(Mosque Tours)と書いてある方へ進みます。するとマスジド・ツアー・プログラム(Msjid Tour Program)と書いてある事務所があるので、そこでレジストレーション(名前と国名など簡単なことを記帳)を済ませます。
時間は特に決まっていないようで、人数が集まったら、といった感じです。今回のツアーガイドの方は女性でした。
まずは事務所でモスクについての説明。そして内部を見学します。
中は広くとても美しく圧倒されます。モスクに使われる装飾は「草や花」「アラベスク文様」「アラビア文字」だけと決まっているそうなのです。
ドームの数は全部で22。上を見上げるとそれぞれが重なりあっていて、全部は撮影しきれないほどのスケール。
またツアーガイドの方から、実際のお祈りのスタイルなども見せていただきました。
またこの日は結婚式の前撮り、結婚式などであちらこちらに花嫁さんがいたのも印象的でした。
美しいアーチからドームをのぞむ絶景ポイント。
モスク内からふと外の景色を眺めると、クアラルンプールのランドマークともいえるペトロナスツインタワーとKLタワーが見えます。
クアラルンプールの中心近くにある壮大で美しいモスク。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
【基本情報】
施設名:連邦直轄領モスク(Federal Territory Mosque/Masjid Wilayah/Federal Territory Mosque)
住所:Jalan Tuanku Abdul Halim, Kompleks Kerajaan, 50480 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur
営業時間:8:00-13:00、14:00-17:00(土曜〜木曜)、8:00-12:00、14:45-17:00(金曜)
※金曜は礼拝日のためなるべく避けたほうがよいかもしれません。